だ液検査を受けた患者さんは、予防に対する意識が違います

福岡 絵美さん(ライオン歯科クリニック/歯科衛生士)

患者さんの意識とモチベーションが変わる

患者さんが自分の問題として捉えてくれる

当院では、初診時に必ず『デントカルト』によるだ液検査を提供しています。
以前は特定の人だけに提案していましたが、気づいたんです。だ液検査を受けた患者さんと受けていない患者さんとでは予防に対する意識がぜんぜん違うことに。リスクを調べて「この状態だと将来こうなる可能性があります。どうすればいいのかを一緒に考えていきましょう」とお話すると、危機感を抱いて自分自身の問題として捉えてくれるんです。

一人ひとりに合わせた目標を立てられる

「当院は予防に力を入れています。お口の中を本当によくしていくためには、まずは自分のお口を知ることが大事です」
資料をお見せしながらそう伝えると、みなさん「わかりました」という感じで受けてくれますよ。
だ液検査の結果をもとに一緒に目標を立てた患者さんは、「達成するために〇〇をがんばっています」と報告してくれたりして。モチベーションが明らかに違いますね。

「歯ブラシ1本だけでは磨けない」と気づいてもらえる

菌を見て、「どうにかしなきゃね」と!

50代の女性患者さんが、「私は予防できているから大丈夫! 完璧です」と自信満々で来院しました。でもだ液検査で歯と歯の間のプラークを調べると、菌がウジャ~っと。ビックリしていましたね。
そこで「菌を見てどう思いますか?」と声をかけ、思い当たる点を挙げてもらいました。すると「これ、どうにかしなきゃね」という反応が。さらに臼歯部や補綴物まわりの菌を見せたところ、「こういった場所は歯ブラシ1本だけでは磨けない」と自ら気づいてくれたんです。

「部位に合った道具を使う」が伝わる

このようにだ液検査の結果があると、リスクの高い部位をどうやって磨いたらいいのかというお話ができて、ワンタフトブラシやフロスの必要性が伝わりやすいんですよ。
TBIをしてもなかなか磨けるようにならない患者さんや、全体を磨きすぎて楔状欠損が増えてしまう患者さん。結局磨けずに、ご本人も私もお互い「もういいかな……」となってしまう患者さん。こういった方たちにも、“歯ブラシ1本で磨くという考え方を捨て、部位に合った道具を使う”という提案ができるようになりました。

歯科衛生士として、患者さんとしっかり向き合える

歯科衛生士としての働き方が変わった

私は歯科衛生士になって20年です。「とにかく歯石を取りたい」と患者さんに希望されると、それを優先してしまっていた時期もあります。その結果、お口の状態がよくなくてもお掃除して帰すだけ。数ヶ月後にまた同じ状態で来院する……を繰り返していました。
でも、今は違います。初診でしっかり患者さんの情報を収集。リスクをみて、何年後にこうなる可能性があると共有する。どんなお口を目指したいかを聞き、何をしていくかを相談して決める。歯科衛生士としての働き方が変わりましたね。

お口を守って全身の健康へとつなげたい

身体が健康になるために大切なのは、お口。お口の中の健康を保てる取り組みをたくさん提供していきたいですね。
当院に来てくれている方が、予防を通して少しでも健康へ近づけるように。この先も幸せをいっぱい感じてもらえるように。ここには患者さんとしっかり向き合える環境があるので、これからも知識をつけつつパワフルに働いていきたいと思っています。