患者さんが歩む“スモールステップ”に喜びを感じています

平 允子さん(十日町デンタルクリニック/歯科衛生士)

患者さんと一緒に原因を追究できる

定期検診を受けているのによくならないのはなぜ?

『デントカルト』を導入したきっかけは、定期検診を受けているのに口腔内がよくならない患者さんが多かったことです。せっかく通っていただいているのに、申し訳ないなと感じていました。
そこで、だ液検査をして患者さんと原因を追究したうえで予防提案をしたいと思ったんです。

ミュータンス菌のコロニーを見て、「えぇ~!」

3年ほどメインテナンスに通っている女性の患者さんは、自分のミュータンス菌のコロニーを見るなり「えぇ~!」って。菌が多かったので、かなりビックリしていましたね。
印象的だったのは、歯と歯の間の菌を見せたら「ここってこんなに菌があるの?」と強く反応していたこと。唾液量も少なかったので、「唾液が少ないと菌を洗う力がないんですよ」と伝えました。すると、“隣接面は危険なんだ”とイメージできたようです。

リスク部位をイメージしてもらう

自分のリスク部位を知ることが最初の一歩

TBIではまず、デントカルトで舌の細菌数と隣接面の細菌数の違いを見てもらいます。それによって、患者さんは自分の口のどこがリスク部位なのかをイメージできるんです。そして、“この危険な場所に菌がついているとどうなるのか”を一緒に考えていきます。
その後は実際にこちらでフロスを通して、どれくらい細菌が取れるかを見てもらうんです。自宅でフロスをしてもらうために、スッキリ感を味わってもらうこともできますしね。

スモールステップを意識しながら提案する

ポイントは、「最初は下の前歯から始めてみましょう」などとスモールステップを意識しながら提案していくこと。一回で習得するのは難しいので、最初から完璧を求めすぎずに少しずつ進めていきます。
そうすると、初めてフロスに挑戦する方にも受け入れてもらえるんです。

歯科衛生士の仕事が楽しくなった理由

コミュニケーションが変わり、患者さんの行動が変わる

デントカルトで菌を見ると、「これはこうなんですか?」と聞いてもらえたり、次に来院したときに「食後すぐにケアできないんだけど、どうしたらいい?」と相談されたり。その内容から患者さんが何を心配し、何を大切にしているのかがわかります。
私と患者さんの双方が、原因と対策について考える時間を持てるようになりました。その結果、患者さんの行動が変わっていくんです。

患者さんのことを感じる力が磨かれている

最近では、患者さんの小さな変化や成長に気づけるようになってきました。それがとてもうれしくて、やりがいを感じますね。だ液検査をするからこそ、患者さんと一歩踏み込んだ話ができるんです。
これからの目標としては、患者さんが受診したその時点からむし歯や歯周病にならないようにすること。どうしたらお口をもっと健康にしていけるかを、患者さんと一緒に考えられるような歯科衛生士になりたいと思っています。